高額な取引になる不動産の売却は人生で何度も経験することではありません。売却で失敗しないためには売却手順を把握して正しい知識を身につけることが大事です。今回は不動産売却で注意すべきポイントを流れに沿って解説します。事前にしっかり対策をして売却を成功させましょう！

不動産売却を行う際に注意するべきポイント

まず、不動産売却を行う際に注意するべきポイントをご紹介します。

不動産の売却にかかる費用を理解しておく

不動産を売却するとさまざまな費用がかかります。物件の売却価格がそのまま利益になるわけではないので注意が必要です。具体的には以下のような税金や手数料が発生します。

・仲介手数料
・印紙税
・抵当権の抹消費用
・譲渡所得税・住民税
・解体費用
・引っ越し費用

物件の種類によって売却額の5%程度の費用が必要になります。たとえば3,000万円のマンションを売却する場合は150万円の税金や手数料がかかります。費用を考えずに売却してしまうと計算していたより手元に残る金額が少なかったという結果になり後で困ることになるかもしれません。とくに新居の購入資金に充てる予定ならば注意しましょう。

媒介契約の適切な選び方

不動産売却業者との契約には一般媒介契約と専任媒介契約があり、どちらを選べばいいか悩む人も多いと思います。一般媒介契約では複数の業者と契約を結ぶことができます。数社と契約することで一番条件のよい買主を探すことができ自由度が高いのがメリットです。

しかし業者側からすると他社に契約を取られてしまう可能性があるので人気物件以外は積極的に営業してもらえない場合もあります。専任媒介契約は1社との契約のみをすることになります。積極的な営業が期待できるので契約が決まりやすいですが慎重に業者を選ばなくてはいけません。また2週間に1回の報告義務があるので状況を把握しやすいのが特徴です。

ローン残債がある場合の注意点

ローン残債がある不動産を売却するには状況に適した方法で抵当権を抹消する必要があります。費用などを含めた不動産の売却価格がローン残債よりも高い場合は一括での返済が可能になります。次に売却価格がローン残債を下回ってしまった時です。自己資金で対応できない場合は借り換えローンの利用を検討しましょう。

不動産売却の具体的な手順

具体的にどうやって売却が進んでいくのか理解しておくと、スムーズに行えるでしょう。

相場調査して複数の業者に査定を依頼

はじめに売却物件の相場を調べる必要があります。物件情報サイトで条件が類似している物件を探して相場を把握しておきましょう。そして不動産売却業者に査定を依頼します。大手や中小の業者によって得意な地域など違いがあるので、できるだけ多くの査定を受けることで失敗を減らすことができます。

売却価格を決める

売却価格は査定額と同額にする必要はありません。相場より高くすると買い手がつかずに売れ残ることがあり、低くしすぎると損をすることになります。査定額はあくまで目安なので売却時期や期限などを考慮して決めましょう。

内覧の対応

売却活動が開始して購入希望者が見学を希望すると内覧に対応することになります。内覧の前には必ず掃除をしましょう。もしも部屋が汚れた状態であったら購入者の物件に対するイメージが悪くなり契約に影響が出るかもしれませんし値下げの材料に使われることもあります。

買主との売買契約の締結

買主と売買条件に合意したら契約を結びます。契約内容は細かい点まで確認してからサインしましょう。契約解除の条件や不動産の範囲、支払時期や方法、引っ越しの時期などはとくに注意しておきたいポイントです。

物件の引き渡し

物件の引き渡しでは売主と買主以外にも不動産売却業者、銀行の担当者、司法書士などが立ち合います。登記申請や残金の支払いをする必要があるため平日に行われるという点を覚えておきましょう。売主は手付金の残金を受け取り、買主によって物件を最終確認した上で引き渡し完了となります。

不動産売却を成功させるためには？

不動産売却を成功させるために、以下のポイントを押さえておきましょう。

物件をキレイに掃除する

内覧の前には物件をできるだけキレイに掃除しておく必要があります。物が少ない方がより生活感が少なくキレイにみえる傾向にあるので無駄なものは捨てるか実家や倉庫などに移動させておきましょう。収納スペースも整理しておき、部屋の臭いも対策が必要です。売却を決めたときから少しずつ片づけておきましょう。

リフォームは相談してから

物件をリフォームすると査定額が上がることがありますが、安易にリフォームすることはおすすめできません。買主によっては自分の好きなようにリフォームをしたい人もいます。またリフォームや修繕をしても費用の分だけ高く売れるとは限らないので不動産売却業者と相談してから決めたほうがよいでしょう。

信頼できる不動産売却業者を探す

信頼できる不動産売却業者を選ぶことが大切です。契約を取るために高い査定額を提示する業者がいたとしても口コミや実績などをしっかり確認することを忘れないようにしましょう。査定の根拠を丁寧に説明し希望条件をしっかり聞いてくれるか、過去の売却実績や専門知識が豊富か注意して確認してみてください。

今回は不動産を売却する際の注意点を解説しました。売却の手順ごとに注意すべき点があり、すべてを不動産売却業者に任せるのではなく相談しながら着実に進めていくことで失敗を防ぐことができます。一番大事なのは信頼できる業者と契約することです。できるだけ多くの業者に査定を依頼して比較しながら選ぶことをおすすめします。

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